開発実績インタビュー
クロスリンク株式会社
代表取締役 紙透 大悟 様

クロスリンク株式会社代表取締役の紙透 大悟様(右)、フィグニー代表の里見(左)
INTERVIEW
クロスリンク株式会社は、外資系ラグジュアリーホテルの開発において「中立的な立場」から、複雑なステークホルダー間の調整を担う日本では珍しい独立系PA(Purchasing Agent:調達代行)会社である。リッツ・カールトン、アマン、パークハイアットなど、国内外の著名なラグジュアリーホテルプロジェクトを手掛けてきた。創業から10年を経て事業が拡大する中で、属人化した業務プロセスの限界に直面していた。この課題を解決し、組織のスケール化を実現するため、自社の業務に完全にフィットしたオリジナルシステムの開発をフィグニーに依頼。 今回は代表取締役の紙透様に、システム開発に至った経緯、フィグニーを開発パートナーに選定した理由、そして長期にわたるプロジェクトを通じて得られた成果について、詳しくお話を伺った。
プロジェクト概要
フィグニーは本プロジェクトにおいて、クロスリンク様の自社システム(PAシステム)におけるバックオフィス機能と経営管理機能の開発を担当しました。
本システムは、フロントエンドにNuxt、バックエンドにAWS上に構築されたPythonを活用した技術スタックで構築されています。コロナ禍を経て急速に普及した電子発注やインボイス制度に対応するため、PA業務見積作成機能を実装しました。これにより、従来は外部SaaSに依存していた業務を自社システムに統合し、業務効率の大幅な向上を達成しました。
今後は請求書作成・管理機能、経営ダッシュボード機能等を追加し、さらなる業務の一元化を進めていく予定です。

◆デザインと経営の狭間で価値を創出する唯一無二の企業、成長の先に待っていた「壁」とシステム化への決断
ーまず、御社の事業内容についてご紹介いただけますでしょうか。
私たちクロスリンクは、ひと言で言うと「デザイナーでもサプライヤーでもない、中立的な立場」で、ホテルなどの空間づくりをトータルでサポートする会社です。特に、外資系のラグジュアリーホテル開発のような、関係者が多く、非常に複雑なプロジェクトを得意としています。 時には、プロジェクトの予算が完全に不足していることなどの突然減ってしまうなどのイレギュラーが発生するなど、中立故に難しい対応を迫られるポジションでもあります。そんな時でも、私たちはその条件を受け入れて、当初より少ない予算でも「お客様の期待を良い方向に裏切る」ための努力を惜しみません。どんな状況でもフレキシブルに立ち向かい、ゴールに向かっていくことが我々の強みですし、乗り越えられる「コミュニケーションのスペシャリスト」たちが揃っています。 元々は私自身、大手デザイン会社に10年ほど勤めていましたが、この仕事は完全に独立した立場でなければ価値を提供できないと感じ、スピンアウトする形で創業しました。最初は4人からのスタートでしたね。
ー事業が軌道に乗り始めた頃、どのような課題に直面されていたのでしょうか。
会社が10人を超えたあたりから、スプレッドシートでの発注管理に限界を感じ始めました。プロフェッショナル同士なら阿吽の呼吸でできていたことが、若手が増えることで通用しなくなったんです。みんなが違うフォーマットで発注を切り始め、どこに何の情報があるかわからないことや、見積もりや予算作成といった重要な業務が私個人のノウハウに依存してしまっている状況がありました。
ー多くの企業が経験する「10人の壁」ですね。そのタイミングでシステム導入を検討されたわけですが、開発会社はどのように探されたのですか?
自社にITの専門家がいなかったので、外部のコンサルティングサービスを利用して、3社紹介してもらったんです。そのうちの1社がフィグニーさんでした。
◆『フレキシブル』が決め手に。人と人との相性で選んだパートナー
ー最終的に、弊社を選んでいただけた決め手は何だったのでしょうか。
正直に言うと、価格や条件、内容に大きな差はなかったんです。ただ、里見社長とお会いした時に「この人ならフレキシブルに対応してくれそうだな」と感じました。最終的には、人と人との相性、性格的に合いそうだな、という感覚で決めましたね。
ーそう言っていただけると嬉しいです。長期にわたるプロジェクトでは、実はそれが一番大事だったりしますよね。 そういったご縁をいただいて開発をスタートさせていただきましたが、平坦な道のりではなくご迷惑をおかけした場面もありました。率直にいかがでしたか?
まず、我々の業界が特殊すぎて、業務内容を理解してもらうフェーズが大変でしたね。週に1回3時間、ひたすら会議をするという日々が続きました。こちらとしては、嫌な顔ひとつせず付き合ってくれて、本当にありがたかったです。途中で開発メンバーの交代があったり、納品後のバグによりシステムが一時的に使えなくなったりということがあり、正直他社のパッケージ製品に乗り換えるという選択肢も考えました。ですが、パッケージ製品では我々の業務の7割程度しかカバーできないことが分かりました。それなら、時間はかかっても、自分たちの理想を100%形にできるこのプロジェクトを諦めるべきではないと判断しました。
◆属人化からの脱却!営業人材が5倍に増えた組織変革
ーありがとうございます。御社にも本当に多く支えていただいたプロジェクトでしたが、システムは今どのように活用されていますか。
最も大きな変化は、これまで私の知識と経験に依存していた業務から脱却できたことです。具体的には、プロジェクト受注段階の見積もりや、予算作成が、若手メンバーでもできるようになったこと。今までは私や社員1〜2名で営業関連の業務をすべて担っていましたが、今では10人ほどのメンバーが対応できるようになりました。 これは本当に大きいですね。フォーマットも統一され、誰がやっても同じクオリティの書類が作れる。まさに、組織がスケールするための基盤ができたと感じています。
ー最近では、追加機能として発注書を作成する機能もリリースさせていただきました。
はい、そのおかげで発注業務が劇的に楽になり、今ではPA業務のほぼ100%がこのシステム上で動いています。 目に見える成果は着実に出ていますよ。
ー励みになるお言葉をいただき、ありがとうございます!もし、弊社をご紹介いただくとしたら、どんな風に評価いただけますでしょうか。
そうですね。もし知人の経営者に「フィグニーってどう?」と聞かれたら、「フレキシブルで、最後まで食らいついてやってくれるよ」 と紹介しますね。完璧で優秀なシステム会社なんて、大手でも存在しません。結局は、トップがどれだけ柔軟に、真摯に向き合ってくれるか がすべてだと思います。その点において、フィグニーさんは信頼できるパートナーです。

◆「地域にお金が落ちる良い循環を」。日本を真の観光大国へ
ー最後に、御社の今後の展望を教えてください。
私たちが今、サポートさせていただいているのは日本の観光業、特に富裕層向けのビジネスです。これからの日本は、観光業が最も成長余地のある分野であると考えています。そして重要なのは「何万人来たか」ではなく「一人あたりいくらお金を落としてくれたか」です。 私の夢は、日本の各温泉地に、ナイトライフが充実したオープンなホテルが2、3軒ずつ建つような未来を実現することです。古い旅館をリノベーションし、バーやラウンジを併設することで、夜8時には街が閉まってしまう温泉地を、一週間滞在しても飽きない魅力的なデスティネーションに変える。それは、地域にお金が落ちる『良い循環』を生み出すことにも繋がります。
ー素晴らしいビジョンですね。その夢の実現に向けて、どのような人材を求めていますか?
英語などの語学を活かしたい人、そしてインテリア、ホテル、食、ウェルネスといったキーワードに心惹かれる人。そんな方々と一緒に、日本を真の「富裕層がお金を落とせる旅の目的地」へと変えていきたいですね。私たちの仕事は、その壮大なビジョンの一部を担う、非常にやりがいのある仕事だと自負しています。
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